たぐち珈琲豆店店主の田口 真太郎が選んだものだけを販売するプライベートショップです。各国から取り寄せた少ロットや、店主が自分用に取っておいたもの、デッドストックのコーヒーなどを少量販売します。 コーヒー豆はご注文いただいてから焙煎。配送料は無料でお届けします。
「一杯のコーヒーの向こう側にある、人と物語を伝えたい。」
田口真太郎氏のコーヒーとの出会いは、実家の喫茶店から始まる。幼い頃から身近にあったコーヒーは、決して特別なものではなかった。ところが、コーヒーについて学び、知識を深めていくなかで、産地や品種、生産者、焙煎、抽出など、一杯の中にさまざまな要素が重なっていることを知る。身近だったコーヒーが、知れば知るほど奥深く、特別なものへと変わっていった。
豆を仕入れて焙煎し、販売するだけではない。カフェやレストランなどの店主と対話し、料理やスイーツ、店のコンセプト、訪れる人にどんな時間を過ごしてほしいのかまで聞き取り、その店のためだけのオリジナルブレンドをつくる。現在は全国30店舗以上にブレンドを提供し、コーヒーを「つくって売る」のではなく、「その店に合う味を設計する」ことを大切にしている。
その視線は、コーヒーが生まれる産地にも向けられている。2015年からはブラジル・セラード地区のデュアスポンチス農園と契約。生産者とのつながりを大切にしながら、豆の背景にある土地や人の存在まで伝えるコーヒーづくりに取り組んでいる。 一方で、自らも学び続けてきた。J.C.Q.A. コーヒーインストラクター1級の取得には約8年を費やし、4度の挑戦を経て合格。その経験を生かし、現在はコーヒーインストラクター講師として、コーヒーの知識や楽しみ方を伝えている。また、東日本コーヒー商工組合の理事を務め、業界に関わる活動にも携わる。
さらに近年は、コーヒーロースターやコーヒースタンドの開業を支援する「micro coffee roasters」を立ち上げた。自分自身が培ってきた知識や技術を、これからコーヒーを仕事にしたい人へ渡していくためだ。 実家の喫茶店から始まった一杯への興味は、自家焙煎店、オリジナルブレンド、生産者とのつながり、教育、そして開業支援へと広がってきた。田口真太郎にとってコーヒーは、単なる飲み物ではない。人と店、産地と消費者、そしてこれからコーヒーの世界に踏み出す人をつなぐもの。その一杯の向こう側にあるものを知り、伝え、次へつないでいくことが、田口氏の仕事の核となっている。(取材:Y.M)